リスク情報

当社及び当社グループの事業その他に関する主なリスクは以下のとおりであります。なお、以下の記載は、当社グループの事業もしくは当社株式への投資に関するリスクを完全に網羅するものではありません。また、文中における将来に関する事項は、本決算発表日(平成23年5月11日)現在において当社が判断したものであります。

医薬品卸売事業におけるリスク

【1】薬価基準改定および医療保険制度改革の影響について
 当社グループの主要取扱商品である医療用医薬品は、薬価基準に収載されております。薬価基準は、「健康保険法の規定による療養に要する費用の額の算定方法」として、厚生労働大臣が告示するものであり、医療保険で使用できる医薬品の範囲と医療機関が使用した医薬品等の請求価格を定めたものであります。従って、基本的に薬価基準は販売価格の上限として機能しております。
 この薬価基準については、厚生労働省が市場における医療用医薬品の実勢価格調査(以下「薬価調査」といいます。)を行い、その結果を薬価基準に反映させるために2年毎に改定が行われております。平成16年4月には4.2%、平成18年4月には6.7%、平成20年4月には5.2%、そして平成22年4月には6.5%それぞれ引下げ改定が行われております。
当社グループの業績は、薬価基準改定前の医療機関等の買い控え及び薬価の引下げ改定後の影響を受ける傾向にあります。
 さらに、政府が医療保険財政健全化を目的として行う制度改革は、当社グループの主要販売先である医療機関・ 調剤薬局の収益構造に直接影響を与えるため、公的病院における共同購入方式の採用や調剤薬局チェーンのグループ化を含めた規模の拡大等、医療機関・調剤薬局の経営基盤強化に向けた取り組みは、一層顕著になってきております。医療機関・調剤薬局にとって、これらの取り組みを通じて購買力の増強も図られることから、スケールメリットを購入価格に反映させる政策を一層強化する傾向となっています。
 また、平成20年4月よりジェネリック医薬品の使用促進が国の政策として決定されたことから、とりわけ調剤薬局市場において、ジェネリック医薬品の使用が拡大するものと思われます。
このように、薬価基準改定を含めた医療保険制度の改正は、その内容によっては当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

【2】特有の商慣習について
 当業界には、医薬品を価格未決定のまま医療機関・調剤薬局に納入し、その後に価格交渉を始めるという特異な取引形態が見られます。医薬品が生命関連商品であるゆえ、納入停滞が許されないという事情から生まれた慣習であります。ただし、売買価格が確定するまでの支払いについては、薬価を基にした暫定的な支払いが行われるのが通例になっております。
 従って、価格交渉に長期間を要する場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 医薬品の流通においては、医薬品メーカーから医薬品卸業者に割戻金と販促報奨金が支払われております。
 割戻金は、仕入金額等に対して主として累進性の割戻率が設定され、医薬品卸業者は割戻金獲得によって仕入価格の実質的な引下げとなります。
 従って、医薬品メーカーの営業政策・価格体系等に変更があった場合、その内容によっては当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

調剤薬局事業におけるリスク

【1】薬価基準改定および医療保険制度改革の影響について
 調剤薬局事業は、前記薬価基準に基づく医療用医薬品販売収入ならびに健康保険法に定められた調剤報酬点数に基づく調剤料および薬学管理料等の収入が主要な収入となります。従って、薬価基準が改定されたときに、新薬価に応じて医療用医薬品の仕入価格を低減させることができなかった場合、また調剤報酬が改定されたときに、調剤報酬点数体系の変更および調剤報酬点数の引き下げ等が行われた場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 さらに、政府が医療保険財政健全化を目的として行う制度改革は、その動向によっては患者数の減少および医療機関による処方箋発行枚数の減少等の状況を招く可能性もあります。その場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 また、平成20年4月よりジェネリック医薬品の使用促進が国の政策として決定されたことから、今後安価なジェネリック医薬品の使用が拡大する可能性が高くなります。その場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 このように、薬価基準改定を含めた医療保険制度の改正は、その内容によっては当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

【2】特有の業界環境について
(1)医薬分業制度について
 調剤薬局事業は、医療機関が発行した処方箋に従って、医療用医薬品の調剤を主たる事業としております。従って、医薬分業の今後の進展状況など業界全体をめぐる環境に変動が生じた場合、ならびに処方箋発行医療機関に処方箋発行の廃止(院内処方への回帰)、移転および廃業等の事情が生じた場合受取処方箋の数が変動する場合もあります。その場合、その変動状況によっては当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(2)調剤業務について
 医療用医薬品の性格上調剤過誤が生じた場合、人体に損害を生じさせる可能性があります。そこで、当社グループは、薬剤師の技術の向上および知識の充実を図るために積極的に取り組むと同時に、システム上の管理体制の整備も進めています。また、「薬剤師賠償責任保険」も全店舗において加入させています。
 しかし、人的過失等の事由により調剤過誤が発生したときは、多額の賠償金の請求を受けるだけではなく、既存顧客の信用および社会的信用の低下を招くおそれがあります。その場合、その内容によっては当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(3) 消費税について
 調剤薬局事業者が患者に販売する医療用医薬品は、消費税法により非課税商品となっておりますが、調剤薬局事業者が卸売事業者から購入する医療用医薬品には、同法により消費税等が課税されております。そのため、調剤薬局事業では、消費税等の最終負担者として費用計上しております。過去の消費税の導入時および消費税率改定時には、消費税率分および同税率上昇分が薬価基準の改定に際して考慮されておりましたが、今後も消費税率が改定されたときに同様の措置がとられる保証はありません。従って、将来消費税率が改定されたときに薬価基準がその変動率に応じて改定されなかった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(4) 薬剤師の確保について
 調剤薬局においては、薬剤師以外の調剤業務が禁じられています。従って、営業時間を通じた薬剤師の常駐体制および患者サービスの維持が確保されない場合、当社グループの薬局維持、新規開設および業績に影響を与える可能性があります。

グループ事業共通のリスク

個人情報の管理について
 当社グループは、医薬品卸売事業においては医療従事者、調剤薬局事業においては患者について、それぞれ多数の個人データを取り扱っております。医療従事者および患者に関する個人データは、その資産価値および高秘密性から、その取り扱いに不備があった場合、一般的な個人データの漏洩の場合に比し、より重い賠償責任が生じる可能性があります。また、調剤薬局事業における薬剤師には法律上守秘義務も課せられています。従って、当社グループは、個人情報保護の意義徹底に取り組むと同時に、管理体制の整備も進めています。
 しかし、人的過失等の事由により個人データの漏洩等が発生したときは、多額の賠償金の請求を受けるだけではなく、既存顧客の信用および社会的信用の低下を招くおそれがあります。その場合、その内容によっては当社グループの業績に影響を与える可能性があります。